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異次元ドレスのプレゼンテーションを終えて。

久保です、こんにちは。

3月17日、都内で「Different Dimension(異次元)」と題したプレゼンテーションを都内で行いました。今回はそれを終えての感想です。普通の洋服でないものを見せたかった、というのは、過去のブログで書いた通り。本番は午後2時からの一発勝負で、しかも、数百人を集めてライブで披露することになっていたので、なかなかの緊張感でした。

お招きできたのは、メディアの皆さんや自分の得意先さんなどがほとんどでしたが、評判は非常に良かったですね。なぜか、外国メディアなどでも取り上げられてくれていて、SNSでも拡散されていたようです。

SNSの投稿
CNN style
Vogue Thailand
Marie Claire HK

ご来場いただいた方によく聞かれたのが、「なんでこんなことやったんですか」です。これについては前のブログに詳しく書いていますが、あらためて言うと…

2Dだろうと3Dだろうと、アニメのように服を描くだけだったら誰にでもできます。縫い代とかも考えなくていいし、コピペで似たようなものをどんだけでも描けると思います。ですが、それを実際につくれる、というのが僕ら洋服のデザイナーの仕事で、そこに意味や価値があると考えました。


例えば、ツノが生えたようなドレスは、アクリル板なんかを使って造形すれば簡単ですが、空気を制御して布の形を整えるのってめちゃくちゃ難しい作業なんです。空調服で使うような小型モーターを見えないようにセットして、常に空気を流し込んでたんですが、布は軽くなくてはいけないし、高密であっても織物なので空気は抜けるので、その流れにムラができたりするとどんな風に膨らんでくれるのかもわからない…。実は、すごく高度な事をやっていたんです。

反省点は、そのあたりをもう少しテキストなのかメイキングのムービーなのかで伝えるべきだったな、という点です。それでもわかる人にはわかるようで、あるセレクトショップのオーナーは、「久保ちゃん、あんな幅のある服つくれるんや」と驚かれていました。

「yoshiokubo」のコレクションではいつも、人と違うことをしたい、みんなが想像すらできないものをやりたい、と思って十何年やってきました。が、「ほんまに人と違うことってこういう事ちゃうかな」とあらためて思いました。意外に俺、やってこなかったな、とちょっぴり反省しています。そういう意味では、大変でしたけど、すごく刺激的で面白い作業でもありました。

今回のプレゼンテーションは、実際のリアルクローズのコレクションをやった後だったので余計にしんどかったのも事実です。しかし、観た人から「(通常のコレクションだけでなく)ああいうアートピースのようなものもやるんだ」というポジティブな反応があったので、これからも機会があったらどんどんトライしていきたいですね。
それに、これがきっかけになってレギュラーコレクションへの評価もさらに上がったんじゃないかなと自負しています。

今回のプレゼンテーションの成功の裏にはたくさんの方の応援がありました。ムービーを製作してくれたオーディオ・ビジュアル・コミュニケーションズ(映像センター)さん、レーザービームのキャストさん、ボードなど小道具のアートブレインカンパニーさん、それから素敵な会場を貸してくださった東郷記念館さんにこの場で感謝の意を伝えさせてもらいます。ありがとうございました。ではまた。

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