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おそらく最後のショー(知らんがな、ほんま)。

こんにちは久保です。8月29日月曜日、東京・渋谷で楽天ファッションウィークのby R(バイアール)というプログラムでランウェイショーを開きました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。

ショーの後にメディア向けに喋りましたが、こういう形でのショーはおそらく最後となります。その理由に関しては、前回書いた通りです。洋服作りをやめるわけではもちろんないので、発表の仕方ですね。どう発表するかについては、まだ構想の部分もありますが、次回書きます。

長年デザイナーを生業としてやってきましたが、ここ最近は凝ったものを作りたい気持ちが高まってきています。“良いもの”ではなく、凝ったもの。もちろん、それが良いものと評価されることを期待していますが、とにかく手をかけたものに力を注ぎたい。 ショーを遠目だったり、画面上だったりから見るだけだとわかり辛い面があるでしょうが、今回多用したナイロンのチュール(レースの一種、ウェディングドレスとかで使っているアレです)で造形した熊や獅子舞をモチーフにした作品なんかはまさにそうです。実はめちゃくちゃ大変な作業を伴っているのですよ。

例えば、獅子舞は実際に借りてきたものに布をあて、立体的に抜くのです。細い針金みたいなものを支えにするのではなく、デリケートな薄いナイロンを縫いながら形作るのです。透けていますから縫い目や縫い代なども考えてデザインしてて。パイピング処理することで、それ自体を支えにしているものもあるのですが、あれもパターンに対しての(パイピング)テープの重さだとかバランスとか、めちゃくちゃトライして完成したものなんです。熊のやつでもパーツは100以上ありますしね。

創造力と、それを形にする技術、根性の賜物なんです。もっかい言いますけど、薄い生地を考えられたパターンを縫製だけで直立させる技って、多分、世界中見渡してもやって見せてるやつはいいひんと思いますよ。 ショーの2ヶ月前から準備を始めましたが、できるかできないかも分からないなか、当初はパタンナーと日に何度もLINEでやり取りしていました。難しいのはいくつもありましたが、熊が出来た時点で「頑張ったらできるな」と、気付きました。獅子舞なんかは毛の部分もウィッグ屋に行って色を合わせたりしてほんまに手間のかかる作業でした。

裏話を伝えなくてもプロが見れば、絶対びっくりするはずですが、これを読んだ方はもっかいショーのムービーを見てみてください。で出しの舞踏のシーンで、チュールのドレスの中に入っているやつとか、まじであり得ませんから! ではまた。


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