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久保嘉男への質問状

過日、インスタグラムのストーリーズで募集した久保嘉男への質問に本人が答えた。新しいものを生み出すデザイナーにとってアイディアが生まれる瞬間はいつか? といった質問や、プロのデザイナーがプライベートではどんな基準で洋服を選ぶのか、などが寄せられた。今回はその内容をご紹介しよう。

(質問)「アイデアを考える時どんな場所で閃く…」
(質問)「デザインが思いつく瞬間はどんな時…」

そうですねえ。基本的には常にデザインのことを考えているのがまず前提にあります。そのためのアイディアは自分の経験値に依存するとは思うのですが、インプットも同時にしていかないとアイディアも枯れますよね。デザインを考えるのと並行してインプットも同じくらいしないとダメですね。「引き出しが多い」とスタッフから言われるのも、常に自分に何かを入れているからです。

インプットに関しては、本からが多いですね。オフィスにも本がたくさんあるので、時間がある時はよく開いています。デジタル本ではなく、アナログのデザイン書だったり、アート本だったり。なるべく、周りのデザイナーが見ないような情報を集めています。

普通の雑誌もみますよ。ファッションに関係ないですが、「クーリエ」とか好きですし、「フォーブス」なんかも読みます。意外と思われるかもしれませんが、インプットのために人と話すとかは全くないです。

そうやって常にインプットをしていると、家まで歩いて帰る時や車を運転している時に、ふっと湧いてくるんです。なんか、こんがらがっていたことが整理されてアイディアに昇華するというか。喫煙所にいる時とかもそうですが、少し息抜きをした時に身体に隙間ができて入り込んでくるというか。

その瞬間を忘れないために、鉛筆は常に持つようにしています。レシートの裏に描いたり、ガムの包み紙に描いたりしたこともしょっちゅうです。


(質問)「自分が服を買う時の決め事は…」

昔は知人のデザイナーや友達の展示会で個人発注していましたが、正直なところ、最近はあまり買う機会はないです。基本は自分のブランドのもので、たまに自分が思いつかないようなクリエーションを見つけた時や、自分のブランドとは違う意味で上質な海外ブランドなんかを買うことはありますけどね。

後者で言えば、例えば、「ジョン・スメドレー」のニットもそのひとつ。自分では表現できない、なんとも言えないつくりと質感で着心地もいいし、ニットに関してはこのブランドに近付きたいといつも思っています。靴はスニーカーが多いのですが、「プーマ」や「リーボック」も自分のブランドとコラボレーションしたモノです。

意外なところで言えば、海パンはよく買います。ハワイなんかに行くと必ず買っています。プリントや色で選ぶことはなくて、シルエットの面白さとかで選ぶことが多いです。色はだいたい黒です。

余談ですが、黒がどんな色にも合う理由をご存知ですか? それは全部の色が入っているからなんです。だから、合うに決まってますよね。ベージュは赤と青と黄で出来ているから、これらの色と合います。色は白を除くと全て複数色を混ぜているので、構成している色がわかればコーディネートしやすい色はわかります。

脱線しましたが、服選びの決め事は、自分の創作では思いつかないモノです。


(質問)「楽天ファッションウィークの時のアームカバー…」 あれは、元々は生地屋さんのサンプルで見つけたものです。ポリエステルをレーザーカットし、熱をあててほどけないようにしています。切り離して蛇腹というか短冊みたいに広がる面白い生地ですね。

◇ ◇


今回の企画で面白みを見つけた久保。「今度は2022SSコレクションをザッと説明して、それに関する質問を受け付けるとか、そういうのもいいかもしれない」と感想や今後のプランを口にした。

次回の予定は公式インスタグラムやLINEで告知予定なので、まだフォローしていない方はぜひチェックを。

公式インスタグラム
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