先日、「“気に入って着ていたけれど、最近出番が少なくてクローゼットでお休み中”というyoshiokuboの一着を預けてもらい、世界に一着しかないオリジナルの洋服にリメイクする」というこれまでやったことがない企画を実施し、参加者を募集しました。 あらためて、たくさんのご応募ありがとうございました。
⚫︎ 当選結果に関するインスタライブの様子はこちら
応募条件として、メッセージ欄に「リメイクしてもいいという洋服への思い入れ」を書き込んでもらったので、一通ずつ大切に目を通しさせてもらいました。
どれも長文で、「ああ、こういうふうにして選んでもらったのか」とか、「そんなシチュエーションで着てくれていたのか」とか、「この服はこういう考え方でデザインしたやつやったな」といった発見や振り返りができ、とてもありがたく思いました。 何より、「着る機会は少なくなったけど、捨てずに大切に取っておいてくれていた」というひとがたくさんいらっしゃったことに感動しました。
こういうのってデザイナー冥利に尽きますね。
今回は残念ながらご縁がなかった方も、ぜひ次回を楽しみにしながら、せっかくクローゼットから引っ張り出したのだからこの機会にまた着てもらえたら嬉しいです。
さて、今回リメイクすることになった一着について。
「20年くらい前に偶然プロモーションビデオを見て、そこに出ているモデルさんに憧れ、『こんな色気のある大人になりたい』と思ってyoshiokuboの服を買うようになった」とのメッセージが添えられていました。
20年前といえば、ちょうどyoshiokuboとして初めてコレクションを発表した時。 無名だったので、バイヤーさんや雑誌社にオリジナルのショートムービーを焼き付けたDVDとルックブックを送りつけて、なんとか目に留まるよう猛アピールしていた時代です。
今回応募してもらったのはその時に発表したコートで、僕自身も「これ、まだ持っててくれてるひとがおったんや!」と思うくらい懐かしいアイテムでした。 もう、「うわー、これを持ってきたか!」と、衝撃すら受けましたね。
それというのも、この時に発表した洋服は何着かしか手元に残っておらず、応募してもらった一着は僕ですら持っていないやつなんです。
その大切なお品をオフィスに送ってもらったのですが、全体のデザインを見てみると、「そういえばこんな感じにしたんやったな」という部分もあれば、襟のデザインについてスタッフに質問されて初めて「ああ、そうやったそうやった!」と思い出す部分もあったりして、まるで昔の友人に会ったような「久しぶりやなー! 元気やったか??」という懐かしさを感じました。
一方で、「今も昔もこういう切り替えはめっちゃするよなぁ」というデザインや、「今ならここのストラップの太さはもう少し幅を持たせるな」というところも見つかり、昔の自分と今の自分との違いや同じ部分を客観的に見るいい機会にもなりました。
何年も着続けてもらった服をリメイクする上で気になっていたのは、服の状態です。 生地が傷んで脆くなっていたら手を入れるのは難しいし、縫い目がきっちり細かくないと原型をとどめられなくなるし、縫う糸の番手と生地の相性や縫う糸のテンションが悪いと長くは持たないだろうし……。
そういう意味では、yoshiokuboの洋服はかなり品質にこだわりを持って作ってきたので問題ないとは思っていたのですが、いざ実物を見て、「ああ、これなら問題ないな」と確信を持てたことは僕にとって大きな収穫になりました。
結果的に細かい部分のクオリティに妥協しなかったことが、自分のこだわりにとどまらず、長く愛着をもって着続けられる服である理由のひとつになっているのだとしたら、これまでやってきたことは間違いじゃなかったな、と思えます。
さて、今回お預かりしたアイテムについては、「ここだけは残しておいてほしい」というご希望をお伺いする予定ではありますが、基本的にすべてお任せいただいてリメイクしていくことになります。 今後、その進展をここでもお伝えできればと思いますので、どうぞご期待ください。
yoshiokubo オフィシャルYouTube「Problem Solving Lab.」では、ご当選されたmoto.kiさんのアイテムをご紹介します。 あわせてぜひご覧ください。
公式YouTubeチャンネル「yoshiokubo_official」
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応募条件として、メッセージ欄に「リメイクしてもいいという洋服への思い入れ」を書き込んでもらったので、一通ずつ大切に目を通しさせてもらいました。
どれも長文で、「ああ、こういうふうにして選んでもらったのか」とか、「そんなシチュエーションで着てくれていたのか」とか、「この服はこういう考え方でデザインしたやつやったな」といった発見や振り返りができ、とてもありがたく思いました。 何より、「着る機会は少なくなったけど、捨てずに大切に取っておいてくれていた」というひとがたくさんいらっしゃったことに感動しました。
こういうのってデザイナー冥利に尽きますね。
今回は残念ながらご縁がなかった方も、ぜひ次回を楽しみにしながら、せっかくクローゼットから引っ張り出したのだからこの機会にまた着てもらえたら嬉しいです。

「20年くらい前に偶然プロモーションビデオを見て、そこに出ているモデルさんに憧れ、『こんな色気のある大人になりたい』と思ってyoshiokuboの服を買うようになった」とのメッセージが添えられていました。
20年前といえば、ちょうどyoshiokuboとして初めてコレクションを発表した時。 無名だったので、バイヤーさんや雑誌社にオリジナルのショートムービーを焼き付けたDVDとルックブックを送りつけて、なんとか目に留まるよう猛アピールしていた時代です。
今回応募してもらったのはその時に発表したコートで、僕自身も「これ、まだ持っててくれてるひとがおったんや!」と思うくらい懐かしいアイテムでした。 もう、「うわー、これを持ってきたか!」と、衝撃すら受けましたね。
それというのも、この時に発表した洋服は何着かしか手元に残っておらず、応募してもらった一着は僕ですら持っていないやつなんです。

一方で、「今も昔もこういう切り替えはめっちゃするよなぁ」というデザインや、「今ならここのストラップの太さはもう少し幅を持たせるな」というところも見つかり、昔の自分と今の自分との違いや同じ部分を客観的に見るいい機会にもなりました。

そういう意味では、yoshiokuboの洋服はかなり品質にこだわりを持って作ってきたので問題ないとは思っていたのですが、いざ実物を見て、「ああ、これなら問題ないな」と確信を持てたことは僕にとって大きな収穫になりました。
結果的に細かい部分のクオリティに妥協しなかったことが、自分のこだわりにとどまらず、長く愛着をもって着続けられる服である理由のひとつになっているのだとしたら、これまでやってきたことは間違いじゃなかったな、と思えます。
さて、今回お預かりしたアイテムについては、「ここだけは残しておいてほしい」というご希望をお伺いする予定ではありますが、基本的にすべてお任せいただいてリメイクしていくことになります。 今後、その進展をここでもお伝えできればと思いますので、どうぞご期待ください。
yoshiokubo オフィシャルYouTube「Problem Solving Lab.」では、ご当選されたmoto.kiさんのアイテムをご紹介します。 あわせてぜひご覧ください。
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